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勉強ができるようになるために必要な、たった二つのこと

この記事に興味を持たれたということは、おそらく貴方は「より良い勉強法」を探して模索しているのではないかと思います。

そもそも生徒・保護者としては「勉強できるのとできないのとどちらがいいか」と聞かれれば「勉強ができる生徒」の方が良いでしょう。こういった記事で情報収集をされているのはそれだけ「勉強ができることに価値を感じる」感度が高いということの表れであると私は思います。

私自身、過去に6000人以上の生徒を指導してきた中で、今回は読者の方々に「勉強ができるようになる上での大前提」を知っていただくと同時に、「勉強しているのに成績が伸びない」という陥りがちな罠を避けて、着実に成績を伸ばす方法をお伝えしたいです。

高校までの勉強は全て練習により身につけることができる

まず、周りの大人が頭の中に入れておかなければならないことがあります。それは健常な子供であれば、「高校までの勉強は全て練習により身につけることができる」ということです。

まず、勉強ができない生徒というのは幾つかの段階に分けられます。

① 理解ができていない。
② 勉強はしているが、いまいちテストの点数につながらない。
③ 範囲の決まった定期試験は点数がとれるものの、実力テストで点数が伸びない。
④ 基本的な問題は解けるが、全国模試などの応用問題に弱い。

いずれも改善しなければならない問題は個々の生徒によって違います。しかし、6000人以上を教えてきた中で共通して、ある程度効果の見込める「改善法」がわかってきました。それは、
「自分の実力よりやや上の問題を解き続ける」ということです。

こう書くと疑問に思われる方もいるかもしれません。「どのような順番で勉強するか」や「どのように理解するか」の方が重要ではないか、と。ですが、どんな難問といえども知識として与えられた公式の組み合わせで解けない問題は、そもそも入試問題として成り立ちません。一つの例として、2003年東京大学理系第6問で出題された、有名な問題を見てみましょう。

円周率が3.05よりも大きいことを証明せよ。

この問題は、ゆとり教育における「円周率をおよそ3とする」のが問題視されたことなどによって、よくメディアにも取り上げられました。この問題の解法はいくつもありますが、一番簡単なものでは、「余弦定理」と「√の近似値」という、重要な2つの要素が分かれば解けてしまうのです。つまり、どんな難問も要素に分解してその一つ一つに公式を使い、解いていけば答えまでたどり着けるのです。

必要なのは「継続する習慣」「自分の実力を把握する」

では、実際に何をすれば良いのか。まず「自分の実力よりやや上の問題を解き続ける」ためには、「継続する学習習慣」と、「自分の実力をきちんと把握すること」が必要です。

まず、「継続する学習習慣」を身につけるために必要なことからお伝えします。上の「①理解ができていない」の段階なのですが、ポイントは「子供が自発的に机に向かう仕組みをどのように作るか」ということです。

スマホなど子供の学習機会を著しく阻害するものの除去法は割愛しますが、例えば、学習が上手くいっているご家庭では、曜日ごとに「〇〇時になったら机に向かう」ということを決めていました。母親は「そろそろ〇〇時だよ」と言えば、勉強しなさいと強制せずとも子供は机に向かいます。それをカレンダーに「○をつける」などして、記録していくことで子供の達成意欲、あるいは「できたね」と親が子を褒める機会に繋げていました。気をつけなければならないことは「保護者が勉強しろと言えば言うほど、子供はやる気を失う」ということです。小学生であればまだしも、中学生になれば反抗期も相まって、言ったことを聞かなくなります。まして高校生になり、「勉強しろ」と言われてから机に向かうようでは、とうてい学校の進度に追いつきません。

次に、上の②③④段階の改善に必要な、「自分の実力をきちんと把握する」うえで最も有効な方法をお伝えします。塾のテキストでも、無ければ市販の問題集でも何でもかまいませんので、巻末についている「まとめ問題」(できれば点数が記載しているもの)などを使い、その単元をどのくらい正解しているかを見てみましょう。そして、間違いが多かった単元のところだけ、前の「単元学習」のページに戻り、解き直してみます。そうすることで「そもそも単元の知識がまだ身についていない」レベルなのか、「単元ごとの知識(公式)は身についているが、複数の知識が混ざるとできない」のか「ある程度のまとまった問題はできるが、学年の枠を超えた総まとめは苦手」なのかが分かってきます。巻末のまとめ問題ができるようになれば、今まで習った総まとめの問題として、いわゆる入試問題や模試の問題などを解くという段階を踏んでいきます。

上記二つを守って学習ができれば、学力は徐々に向上していきます。ご家庭での参考になれば幸いです。