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塾を成長させる育成術 -Part2-

こんにちは、城野優です。「塾を成長させる育成術」のPart2をご紹介させて頂きます。前回は、塾における人材育成の基本について3つのSTEPに分けてご紹介させて頂きました。今回は、人材育成の基本ができていることを前提に、より「人材成長」を加速させて、組織として塾が成長していくような取り組みをご紹介させて頂きます。

いいね!シートの活用

「人材成長」及び「組織成長」を促す取り組みの1つ目として「いいね!シート」の活用をご紹介させて頂きます。

「いいね!シート」とはその名の通りなのですが、普段仕事を行なっている中で、「いいね!」と感じた同僚の取り組みを紹介し、共有するシートです。例えば、普段授業の準備に非常に時間がかかってしまう先生が、同僚の先生の効率的な授業の準備の仕方を見て参考になったということがあれば、「いいね!シート」に同僚の先生の授業の準備の仕方について記載します。「いいね!シート」は、エクセルの共有シートなどで管理し、各社員(先生)が好きな時に自由に追記できるようにすると良いでしょう。そして週に1回、月に1回など定期的なタイミングで「いいね!シート」をみんなで確認する時間を取ると良いでしょう。

ポイントとしては、必ず週に1つは「いいね!シート」に同僚の取り組みを記入するというルールを設けることです。週に1つは「いいね!」と思う取り組みを見つけなければならないと考えると自然と同僚の優れた部分を探すようになります。同僚の優れた部分を探すことが習慣化されていくと、当たり前のように、同僚と自分を比較し自身の仕事で同僚より劣る部分があれば、改善するようになります。

普通の人間であれば、慣れた自分のやり方が一番「ラク」なので、そのやり方を改善しようと考えることはなかなかありません。従って、慣れれば慣れるほど、その状態から進化することが難しくなるのです。一方で、同僚の優れた点を日常的に探すように慣れば、慣れた長年の方法すらも改善させ進化させていくことを当たり前にできるようになるのです。

マンスリーMVPの選出

2つ目にご紹介させて頂く方法は、「マンスリーMVPの選出」です。

月間で「1番いい仕事」を行なった社員(先生)を選出・表彰する取り組みです。運用イメージとしては、月に1度、全社員に自身が直近1ヶ月に行なった業務の上の取り組みの中で「1番いい仕事」と考える仕事内容を提出してもらい、全社員のそれぞれの「1ヶ月で1番いい仕事」の中からベストの取り組みを選ぶというイメージです。

この取り組みの最大の目的は、表彰を行うことで社員を讃えることではありません。1番いい仕事を行なった社員の仕事の仕方や仕事へ取り組むスタンスを全社員に共有することで、社員それぞれの仕事へのスタンスや取り組み方に変革をもたらすことです。そして、もう1つの目的は、社員全員が日頃から「どうすればいい仕事ができるか」という意識を持つキッカケを作ることです。

振り返り定例の実施

3つ目にご紹介させて頂く方法は、「振り返り定例の実施」です。

振り返り定例とは、各社員(先生)と週に1度、一緒になって一週間の行動を振り返るという取り組みです。日常的な取り組みをしっかりと短期的、中期的、長期的な目標に繋げられているか、そして「いい仕事」を行うためにどのようなスタンスや行動を心が得ているかなどを確認します。

「振り返り定例」におけるポイントは、「決して詰めようとしてはいけない」ということと「管理してはいけない」という2点です。当然、社員全員が理想の仕事ができているわけではないので、ついつい矯正したくなるようなケースもあるでしょう。しかし、やり方を押し付けて、管理をするようなやり方では絶対に社員の方々は納得しません。表面的には納得したように見えるかもしれませんが、心の中にモヤモヤを抱えることになり、モヤモヤが募れば最悪離職に繋がる可能性もあるでしょう。

重要なことは、一緒になって考えてあげるという姿勢です。社員の方の思考が浅かったり、観点が足りていない場合には、考えを押し付けるのではなく、コーチングのような形で自ら気づくようなヒントを与えるという手法が良いでしょう。せっかく「振り返り定例」を実施しても、その場を「できない社員を詰める場」としてしまっては、社員の成長に繋がりませんし、非常にもったいないです。「振り返り定例」を、社員の方が目指す姿に向けてより早く、確実に到達できるように、一緒になって”HOW”を考えてあげられる場になれば、理想の時間と言えるでしょう。

「人は人によって磨かれる」という言葉がありますが、これは塾における人材育成のシーンにおいても非常に当てはまる言葉です。高い視点を持った業務への取り組み方や、効率的な仕事の進め方など、同僚の優れた点を見る機会が増えれば増えるほど、組織全体として、高いレベルを目指し進化していくようになります。また、社員の方々自身だけでは行き詰まってしまって超えられない壁がある場合には、「振り返り定例」で一緒になって壁の超え方を考えてあげられれば、より社員の方々、組織全体の成長スピードが向上するでしょう。今回ご紹介した3つの取り組みを是非お試し頂けると幸いです。

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