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塾マーケティングとしての出版 -Part1-

こんにちは、城野優です。今回は「塾マーケティングとしての出版」と題して塾のマーケティングを目的とした「出版」についてご紹介させて頂きます。

「出版」というと一般的に少しハードルが高いイメージがあるのではないでしょうか。確かに世の中で出版させれている教育・学習関連本の執筆者を見てみると、比較的著名な教育関係者、塾関係者、ジャーナリスト等の方が多いのは事実です。
塾関係者で言うと、林修先生を筆頭に「カリスマ講師」として活躍している方が出版するケースが多いのではないでしょうか。ところが出版にも2種類の形式があり、また出版社の規模も様々な水準があるため、必ずしも「カリスマ講師でないと出版できない」であったり、「有名な塾の経営者でないと出版できない」と言うわけではないのです。

塾のマーケティングとして出版を行うメリット

まず、そもそも塾のマーケティング活動として、出版を行うメリットについて2点ご説明させて頂きます。1点目は「塾の名前を全国の受験生に認知して貰うことができる」と言うメリットです。

教育・学習関連の出版を行う場合、基本的には3000部から1万部のボリュームレベルで印刷されることになります。また、本の場合は皆さんもご存知の通り、購入する方の人数よりも圧倒的に立ち読みをされる方の人数の方が多いため、立ち読みを行なった10%の方が本を購入すると仮定すると、3万人~10万人の方に塾のことを知って頂くことができるのです。

チラシやインターネット広告等の広告媒体でも3万人~10万人規模の受験生にリーチすることはなかなか難易度が高く、「リーチ」「ブランディング」と言う観点で見た際に「出版」と言う手段は非常に有効な手段と言えるのです。

2点目のメリットは、「塾の教育方針や学習ポリシーを深いレベルで知ってもらえる」と言う点です。入塾説明会やチラシを通じた塾の紹介ではなかなか深いレベルまで塾の教育方針や指導方法を知ってもらうことができません。入塾説明会では、塾関係者側から保護者の方に一方的に説明するような形になりますので、話を聞く保護者の方はどうしても受動的になってしまいます。一方で本であれば、保護者の方が本から有益な情報を収集しようと積極的な姿勢になりますので、本の内容次第ではありますが、深いレベルまで内容を理解して頂くことが可能です。

出版の種類とは?

出版の種類には自費出版商業出版の2種類の出版形式があります。

自費出版とは名前の通り”自費”で出版を行う形式です。出版に関わる費用を全て負担する代わりに、出版社が構成・内容に関するアドバイスやイラストレイターの手配等を提供してくれます。本の出版規模にもよりますが、数百万~数千万の費用がかかります。売れた部数に応じて売上が入りますが、基本的には赤字になるケースが殆どです。

一方で商業出版は、出版社側が出版に関する全ての費用を負担し、執筆者サイドが原稿を提供する形式です。また、本が売れれば原稿料・印税という形で、売上の5%~10%程度の原稿料をもらうことができます。もちろん、出版社側から構成・内容に関するアドバイスやイラストレイターの手配も行なって頂けるため、基本的にこちら側で費用を負担する必要はありません。

自費出版と商業出版のどちらの形式がよいかという話なのですが、自費出版を行うメリットはなく、商業出版の形式をお勧めします。自費出版の場合は、そもそも数百万~数千万の予算がかかりますので、この予算規模であれば出版ではなく、ローカルテレビやローカルラジオのスポット広告の方が効果が高いかもしれません。また、自費出版の場合は、出版社側が何もリスクをとっていないため、出版社側が「全く売れなくても良い」というマインドセットになってしまうのです。

一方で商業出版であれば、出版する側からすると予算が一切かからないだけでなく、出版社側は出版に関わる全ての費用を負担を行いますので、「何が何でもヒットにしてリターンを回収できないとまずい」というインセンティブが働き、非常に積極的に構成・内容に関するアドバイスを提供してくれます。自費出版の形式は「高い費用がかかり、売れない可能性が高い」、商業出版は「費用がかからず、売れる可能性が高い」という特徴があります。結論としては、商業出版を狙うのが賢明と言えるでしょう。

経営者仲間で身近に出版されている方が入れば別ですが、「出版」というと確かにハードルが高いと感じられる方も多いかと思います。一方で、出版に高いハードルを感じている方が多いからこそ、行動を実際に起こしさえすれば出版できる可能性が高いというのも事実です。今回は「塾マーケティングとして出版を行うメリット」についてお話しさせて頂きましたが、次回は実際に出版を行うための出版社へのコンタクト方法や出版企画の立案方法についてご紹介させて頂きます。

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