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塾ビジネスにおける営業力 -Part1-

こんにちは、城野優です。今回は、「塾ビジネスにおける営業力」と題して「営業」という観点から、塾の新規顧客増大及び売上拡大の手法をご紹介させて頂きます。

塾ビジネスに営業力は必要?

一般的に塾ビジネスと「営業」というワードが結びつけられることは殆どないのではないでしょうか。従って、塾ビジネスに「営業」という要素は必要ないと考えられている経営者の方も一定数いらっしゃいます。しかし、塾ビジネスにおける新規顧客を爆発的に増加させるためには、「営業力」が非常に重要な鍵となるのです。

塾ビジネスとは異なるカテゴリーのビジネスを一例に出しましょう。固有名詞は伏せますが、近年急激に顧客を増加させ、ビジネスを大きく拡大している「エステサロン」がいくつか存在します。なぜそれらの「エステサロン」が急激に顧客を獲得したかというと、まさに「営業力」こそが一番重要な鍵でした。

エステを考えている見込み客の方に「無料カウンセリング」という無料サービスを提供することで来店して頂き、「無料カウンセリング」を通じて見込み客が抱えている悩みを理解し、悩みを解決する手段として自社のサロンを売込むのです。また料金プランや支払い方法も非常に幅広いラインナップを用意することで、離脱要因として一番大きな要因となりうる金銭的要因に対する解決策も予め用意してあります。

営業を経験された方ならお分かりになるかと思いますが、「エステサロン」の「無料カウンセリング」から「申し込み」に至るフローがまさに、巧妙に考えられた、商談からクロージングまでの営業フローとなっているのです。「エステサロン」を例に出しましたが、塾ビジネスにおいても、「営業力」を高めることで、見込み客の離脱を防ぎ確実に入塾へと繋げることが可能です。

「営業力」とは?

「営業力」というと「売りつける能力」というイメージをお持ちの方がいらっしゃいますが、「営業力」の本質は「売りつける能力」とは大きく異なります。

一方的に何かを売り込みたいという気持ちだけで顧客の気持ちを動かすことは難しいでしょう。高品質なサービスが溢れかえり、ありとあらゆるサービスがコモディティ化している世の中で、商品を売り込むことは非常に難易度が高いと言えます。勿論、塾ビジネスにおいても同様の状況です。

顧客にサービスを選んで頂くためには、顧客の課題を深く正しく理解し、顧客の課題を解決する手段として自社のサービスをプレゼンテーションする必要があります。顧客の課題を理解する前に、自社のサービスを売り込んでも、顧客の心には刺さりません。まずは、顧客の課題を理解し、その上で「課題解決の手段」としてサービスを紹介することで初めて顧客の心に届きます。「営業力」とは「売りつける能力」ではなく、「課題理解能力」及び、「課題解決能力」なのです。

まずは、「課題」を理解する

自塾を売り込む前にまずは、顧客の持つ「課題」を正しく把握する必要があります。保護者の方が「子供の成績の悪さ」を課題として捉えているのか、或いは、「勉強時間の短さ」を課題として捉えているのか。もしかすると、「志望校への情報の少なさ」を課題として捉えているかもしれません。

「子供の成績の悪さ」を課題として捉えている保護者に対して、「塾の雰囲気がアットームである」というウリをプレゼンテーションしても、心に刺さりません。また、「子供が全然勉強しない(勉強時間が短い)」という点を課題として捉えらえている保護者の方に対して「難関校の受験情報・対策法に精通している」という点をウリにしても同じく保護者の心に刺さりません。まずは、保護者の方が抱える「課題」を把握し、「課題」起点で全てを考える必要があります。

保護者の方の「課題」を捉える方法としては、「入塾説明会」のようなイベントを開催し、保護者の方からお話を聞くのが良いでしょう。入塾説明には、何かしらの課題意識を持った方がいらっしゃるはずですから、課題を聞き出すチャンスです。「入塾説明会」というとついつい塾を売り込むことにフォーカスしてしまいがちですが、保護者の課題の理解に8割の時間・力を使い、塾の紹介には残りの2割程度の時間・力を使うという位の配分バランスがベストと言えるでしょう。

「営業力」というとどうしても「一方的に売りつける力」のように「一方的」なイメージをお持ちの方が多いかと思います。しかし、顧客視点を無視した一方的な視点では、いくら「売り込もう」としても顧客から選ばれることはありません。顧客の為にならないモノやサービスは求められないからです。「営業力」とは、顧客の悩みや課題をしっかりと理解し、顧客の課題解決策としてモノやサービスを提案できる力のことなのです。
次回は、顧客の課題を理解した上で、どのように顧客に塾というサービスを提案すれば良いのかという「提案方法」についてお話させて頂きます。

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